News>2008.08.14

 

【コラム】”異文化コミュニケーション:信頼か親しみか??”

 

海外での人間関係を表現する言葉に、"Trust-gaining"と"Intimacy-build up"という類似する言葉があります。前者は「信頼」であり、後者は「親しみ」です。「親しみ」とは人間関係における類似性にあります。出身地、出身校、家族構成、趣味などに類似性があると「親しみ」の情が湧いてきます。

そもそも日本のビジネスでは、この「親しみ」に重点がおかれてます。新年会、忘年会、休日ゴルフ、社員旅行などを通し「親しみ」をつくりあげます。このようなインフォーマルな人間関係からビジネス機会をつくりあげるのが慣習のひとつといえます。もちろん近年では変わりつつある特徴の一つです。

ところが欧米のビジネスでは、 "Trust-gaining"が最優先事項です。十分に「信頼」を獲得しないうちに"Home party"へ相手を招待したりすると「ゴマすり」になってしまいます。 「ゴマすり」とは"Apple polishing"と表現します。

異文化コミュニケーション:信頼か親しみか??

 

「信頼」に類似する言葉に、"Reliance"があります。"Reliance" とは相手に何の疑いもなく信じきることです。"Trust-gaining"積み重ねた後に来る人間関係です。ビジネスではやはり"Trust-gaining"が現実的です。

ちなみに小生の大学院生時代の知人(ドイツ国籍)が、買収に伴う業務プロセス案件で日本を訪れたことがあります。彼は財務コンサルタントなのですが、顧客先への挨拶初日に飲み会に誘われました。本人は初日から誘われて驚いたそうですが、そのまま顧客とカラオケに行き楽しんできました。次の日から顧客とのコミュニケーションがスムーズに進み、無事数ヶ月の案件を終了し母国へ帰国となりました。彼に一言、”日本の場合は親しさが先に来る”と告げると、彼曰く”Yes, it is easy!"と満面の笑顔で答えます。

確かに欧米では初日から信頼獲得のために奔走する場面を考えると、彼にとっても親しくなることで人間関係を構築するのは気が楽かもしれません。

また小生が参加するACCJ(米国商工会議所)でも、”飲みニケーション””Nomi-nication”としたイベントがよくあり、在日外国人の間では親しさから入る日本の文化が理解されつつあるようです。

とはいえ欧米だろうが日本だろうが最終的に信頼獲得しないと関係が深まらないのも事実です。何時でもTrust gainingを心がけていきたいものです。